PLM・SCM事例

韓国KOSO

PLM・SCM

外注先との連携したPLSCMシステムで
受注から生産までのバリューチェーンを改善

概要

1979年に設立された韓国KOSO(株)は、日本工装株式会社の100%出資会社です。日本工装株式会社は1965年に設立され、産業用自動コントロールバルブ分野の世界的リーダー企業です。韓国KOSOは高度な技術を必要とする特殊バルブと各種部品を組み立てて、造船業やプラント業界の国内グローバル企業に提供しています。

導入背景及び目標

韓国KOSOが当時直面していた主なビジネス課題は大きく3つあり、第一に、EPC(Engineering、Procurement&Construction)顧客との大規模な契約管理を体系化する必要がありました。第二に、顧客の新規設計とこれに対する製造要件を合理的に管理する必要があり、最終的に世界中の顧客やサプライヤーとのコラボレーションを行うことができるシステムの実装が必要でした。また、韓国KOSOで生産するバルブは、DTO(Design To Order)またはETO(Engineer To Order)の生産形態ですが、この場合製品の開発や購買、生産を含むプロセス間の有機的な連携とデータ統合が競争力に重要な要素となります。このような状況の解決策として、韓国KOSOはPLM(Product Lifecycle Management)ソリューションのAras Innovatorに基づいて、PLMとSCMの統合と連携したプロセスの革新を推進し、PLSCMシステムを構築しました。

構築の効果

PLM領域では、製品情報管理システムを確立しバリューチェーンベースのプロジェクト管理プロセスをPLSCMシステムに組み入れました。またQCD(品質、コスト、納期)の能力を強化し、全社基準情報(BOM; Bill of Material)を管理できるようになりました。また韓国KOSOはサプライチェーンの可視性を確保するため、迅速な意思決定プロセスをとともに納期遵守と在庫削減を目指すサプライチェーン革新を推進しました。その結果、外注サプライチェーン企業とのコラボレーション基盤を強化。最終的にPLSCMシステムを介して、受注 – 開発 – 調達 – 生産に至るまで、企業内のプロセスおよびバリューチェーンを総合的に改善することができました。販売管理機能では、顧客情報管理機能、見積書の管理と利益率の自動計算機能、仕様書(specification)管理機能、設計、生産の進捗度の確認機能などが実装されました。 エンジニアリング管理機能には、技術仕様書(technical specification)管理機能、部品、およびBOM管理機能、およびCAD Integration機能などが実装されました。生産管理領域では、バルブ別の設計進捗度管理機能、バルブ固有の操作(Operation)の管理と作業進捗度の管理機能などが実装されており、購入および品質領域では、部門別の操作(Operation)の管理および操作の進捗度管理、品質部門成績書管理などが実現されました。