PLM事例

LG電子

PLM

事業特性を踏まえたシステム構築で
在庫回転率30%、生産能力500%改善

概要

1958年に設立されたLG電子は、革新的な技術と独創的な製品をベースに、デジタル分野の世界的リーダーへと成長しました。電子製品、モバイル通信機器や家電製品の分野のリーダーであるLG電子は、世界113以上の事業場で約87,000人の従業員が勤務しているグローバル電子企業です。

導入の背景と目的

LG電子のエアコン事業本部では、次のような状況に直面していました。製品の開発から新製品の発表、製造中止/廃番に至る製品のライフサイクルが短くなり、様々な製品の機能が増えるにつれて競争企業間で新製品の差別化競争が激しくなっていました。また、消費者がインターネットを通じて製品の具体的な情報に接することで新製品への期待が非常に高まってきています。このような厳しい状況の中で、既存のERPソリューションと一般的な製造SCMソリューションでは、LG電子のような消費者向けの電子製品メーカーは、大量注文への対応はできても様々な製品の少量生産へは効果的に対応しきれないという問題を抱えていました。ザイオネックスはLG電子エアコン事業本部における購買、生産、出荷を同期して平準化する供給革新活動の一環として、DLSM(Demand Leveling&Set Matching)システム構築のプロジェクトを進めました。事業特性に応じたLPPS(Leveled Production Planning System:レベル別プランニングシステム)ベースのSet平準化生産戦略をRP(Replenishment System:補充システム)ベースの後補充の要求と、CLOS(Container Loading System)Optimizationベースのロード/物流最適化と連携することにより、生産や物流の出荷単位を考慮し、同期して在庫の最小化と生産効率の最大化の目標を達成しようとしました。

適用効果

LG電子はDLSMシステム構築プロジェクトを通じて、注文から出荷までの全体のリードタイムを従来の70%に短縮させることが出来、在庫回転率は28%向上、顧客納期遵守率は33%改善し、注文通り生産にできる能力は500%改善する革新的な成果を達成しました。それにとどまらず、現在までに7,400万ドルの運転資金に対応するためのコストを削減し、14,000平方メートルの倉庫スペース節約という財務的な成果を実現できました。ザイオネックスによるLG電子SCMシステム構築の事例は、世界的なIT調査・コンサルティング企業であるForrester ResearchのCase Study Reportに世界中で出版され、その効果が広く知られるようになりました。