SCM事例

セアベスチール

SCM

全4つのKPIのもと在庫日数を7日間削減。
全社的な課題を統合型SCMシステムで解決

概要

1937年に関東機械製作所として創立されたセアベスチール(SeAH Be Steel)は、自動車や機械産業のための特殊鋼、大型鍛造品、自動車部品などを製造する特殊鋼の専門企業です。今後は海外での高級特殊鋼市場向けをさらに拡大し、原子力発電、化学プラントや大規模な産業機械に使われる大型鍛造事業を通じてさらに成長、発展しようとしています。セアベスチールは”信頼できる企業”、”原則を重視する会社”として、徹底した顧客中心経営の下、より良い顧客価値を実現する “グローバルリーディング特殊鋼の専門企業”になろうとしています。

導入背景及び目標

セアベスチールは、多品種少量生産方式に適していながら、急速に変化する顧客の注文に対応するために、機敏に生産計画を策定することができる営業・生産の統合型SCMシステムを構築しようとしました。SCMシステム導入前、セアベスチールの販売および生産関連部門は、様々な困難を経験していました。納期遵守率が低く、納期の回答を適時に行うことができず、工程別能力に割り当てることが非常に困難でした。また、Excelなどを使用した手作業により全社レベルの統合計画の策定に時間がかかっていました。需要の変化に関する情報共有が適切に行われていないだけでなく、変更された工程計画の作成が柔軟に対応していないなど多くの困難を経験していました。SCMシステムの構築を通じた重要な達成目標は全部で4項目としました。最初に顧客対応のリードタイム短縮、二番目に計画リードタイム短縮、三番目に全体プロセスの最適化を考慮した工場別生産計画、最後に在庫コストの削減、設備の可用性の向上と従業員の配置換えを最小限に抑えることとしました。

適用効果

SCP(Supply Chain Planning)システムを構築したセアベスチールは企業の内部および外部の主体間のコラボレーションの効率が増加するため製造移行率は約90%向上、出荷移行率は約80%の向上が実現し、タイムリーな配送(オンタイムデリバリー)率は従来比約90%上昇しました。これに伴い原材料の在庫日数は従来比約7日削減、製品の在庫日数は約5日削減することができました。また、サプライチェーン上の資源の効率的活用と不必要な資源の浪費を減らし、お客様の緊急オーダー受付とオーダー変更への柔軟な対応が可能になりました。また安定した生産計画が可能になり、顧客の納期遵守率が上昇することにより、生産計画サイクルは日単位で作成できるようになりました。