創業秘話
1998年頃、米国ボストンMIT(マサチューセッツ工科)大学の独身寮の部屋では、「最適化エンジン」とか「コラボレーションエンジニアリング」について熱い議論が交わされていた。
のちに、ここでの話はT3(ティーキューブ)と呼ばれる企業向けCコマースソリューションとして2001年に世に出ることとなる。
ザイオネックスの創業者であるリュ・ドンシクとイム・ホンウク、そしてバン・ゴンドンの3人はともにMITの同窓生で、「MIT博士課程 韓国人留学生の会」でソフトボールをしながら出会った。ザイオネックスは1999年7月に設立されたが、MITの学生時代から事業構想をしてきた。そのため、T3(ティーキューブ)自体の開発期間だけでも、創業時に優に2年を越えていた。
当時、米国のベンチャーキャピタルの集まりに参加し数多くの発表をしていた彼らは、MITで毎年行われている「50Kコンテスト*」に参加した。チーム名はその名も「インフォメーション・ファクトリー」。これがザイオネックスのはじまりだ。
*50Kコンテストは、MITで毎年開催される学生のアイデアコンテスト。MITの起業家クラブがスポンサーとなっており優勝者には5万ドルが贈られる。
優勝賞金の5万ドルは、残念ながら他のチームの手にわたったが、彼らにとってMITで学んだ経験は、若くして事業を始める大きな後押しとなった。
その後バン・ゴンドンは、MITで行われた「異なるシステム間のデータ送受信」に関するプロジェクトに参加した。これは、米国では99年に商用化されたのだが、異なるシステムのデータをつなぐ「パイプ」の役割は、こうしてT3(ティーキューブ)の技術の源泉となった。
また、イム・ホンウクは、MITで学位を取ったのち3年間、米国でサプライチェーン管理(SCM)システムを開発している企業でグローバルプロジェクトの経験を積んだ。企業でプロジェクトに携わり、自分たちだったら、もっと良いソフトウエアを開発することができそうだと感じたという。
創業当時の韓国企業は、製品自体を検証して評価するというよりは、開発したベンダーのブランドだけを重視する傾向があった。ソリューションを十分にテストしてみてもいないのに有名な外国企業の高価な製品を導入する。彼らの創業は、「性能」と「価格」で公正に競争できる風土作りと挑戦でもあった。
このようにして誕生したザイオネックスは2020年で創業から20年をむかえる。Cコマースソリューションとして世に出たT3は、サプライチェーンをトータルに管理できるモジュールを揃え、2018年にはクラウドサービス「T3SmartSCM」をリリースした。T3シリーズは、現在400を超える企業に導入され、韓国をはじめとして、日本、台湾のサプライチェーンマネジメントを支える基盤となっている。
製品名「T3(ティーキューブ)」の「T」は、「Today, Technology, Tomorrow」の3つの頭文字からとった。「未来の革新的な技術を今に合わせて実現する」という意味が込められている。また、「3(キューブ)」には、「1+1+1は3にしかならないが、T3で幾何級数な成果を提供したい。」そんな思いが込められている。
年表
2021 | - PlanNEL(SaaS型SCMソリューション)提供開始
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2018 | |
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2014 | |
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2013 | - コムネクスト(日本)をザイオネックス株式会社に社名を変更しザイオネックスの子会社に編入
- 2013 Supply&Demand Chain Executive100グローバル企業に選定される
- TTA(韓国情報通信技術協会)よりGS(Good Software)認証取得
- 「ソウル特別市雇用創出優秀企業認証」取得(ソウル市麻浦区)
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2012 | - アメリカの世界的なITコンサルティング企業Gartner(ガートナー)により、ザイオネックスCase Study Reportが発行される
- 2012 Supply&Demand Chain Executive100グローバル企業に選定される
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2011 | - 非営利団体Supply Chain Council(SCC)主催のアジア太平洋Technology Advancement Award受賞(韓国初)
- Supply Chain Councilが主催するGlobal Supply ChainExcellence Awards最終決勝進出(Finalist)(韓国初)
- 2011 Supply&Demand Chain Executive100グローバル企業に選定
- アメリカの世界的なITコンサルティング企業Forrester ResearchがザイオネックスCase Study Reportを発刊
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2010 | - 2010韓国SCM大賞受賞(知識経済部長官賞)
- 2010韓国政府の支援ERP/ SCMフォーラム議長企業
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2009 | - 米国Aras Open Source PLMソリューションパートナーシップを締結
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2008 | - DMCヌリクムスクエアに本社移転
- T3SeriesにSOAベースのソリューションアーキテクチャを適用
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2007 | - 日本でComnextを設立、海外事業展開に進出
- 英国Fair Isaac – Dash Optimization Ltd.とのOEM契約を締結
- 米国MIT工科大学PEPと教育プログラム提携契約を締結
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2006 | - LG-CNS SCMチームから戦略的パートナーに選定
- Fabless半導体チップ製造業向け、T3Silicaをリリース
- T3Plan4.0のT3Schedule2.0をリリース
- Microsoft社のパートナーとなる
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2005 | - 大韓商工会議所によりSCMコンサルティング会社として認定される
- サムスンSDSより SCM領域のパートナー企業に指定される
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2004 | - 技術信用保証基金によりテクノロジー企業として認定される
- 韓国企業銀行により「優良テクノロジー企業優秀技術者」に指定として認定される
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2003 | - 韓国産業資源部主管のコアSCMテンプレートと、韓国の標準SCM Engine開発
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2002 | - 韓国InnoBiz賞を受賞
- カナダのMagic Logic社と技術提携(Nesting&Vanningエンジンのサポート)
- 米国Emanio社と技術提携(XML/ EDIベースのドキュメント交換エンジンのサポート)
- 韓国SCM大賞受賞(SCM学会)
- 韓国「ベンチャー企業」に認定させる
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2001 | - 兵役特例会社の指定
- サムスンSDSコンサルティング事業部の戦略的パートナー登録
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2000 | - 米国Oculus社と戦略的提携
- LGセンギウォンと戦略的提携
- ザイオネックス設立
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