2022.10.20

【講演レポート】寸断リスクに備えるDXによる強靭なサプライチェーンモデルを構築するには―必要なのは未来を見据えた意思決定

コロナ禍やウクライナ侵攻、自然災害、物価高など、サプライチェーンを取り巻く環境には様々なリスクが存在している。SCMを活用し、経営戦略と同期するサプライチェーンモデルを構築するには、どうすればよいのだろうか。

不確実な世界情勢備えるべきリスクの多様化

不確実な世界情勢により読めないリスクにさらされる中、ザイオネックスの前原氏は加速度的にデジタル化が増える一方、グローバル化からブロック化への流れが強くなっていると説明し、サプライチェーンのパラダイムが大きく変化していると話す。リスクに備えるためには、起こりうる事業環境の変化を、仮説をもとにシミュレーションし、合理的な意思決定を行わなくてはならない。そのためには、経営戦略と同期するサプライチェーンモデルを構築することが重要だ。自社の戦略に合ったサプライチェーンモデルを構築するには、戦略・戦術・オペレーションを縦軸に、情報の流れ・モノの流れ・カネの流れを横軸にした3×3のサプライチェーンマトリックスに整理するとよい。これによりすべてを自社で行う垂直統合型にするのか、いくつかの機能を他社と水平分業で行うのかが見えてくる。

SCMを導入してサプライチェーンを管理・運用しようとしても、ノウハウ・組織・投資の3つの壁に阻まれて導入がうまくいかないケースは多い。ノウハウに関しては、北米やアジア各国で活用されているASCM(Association for Supply Chain Management)のグローバル標準を共有し、SCMの関係組織のルールを細かく定義することが効果的だ。組織に対しては、財務や経営陣も巻き込んだ意思決定を行う会議体(S&OP会議)を設け、システムを利用しないと業務が進まないような仕組みを作っていく。投資の壁に対しては、達成可能で投資の小さい改善から始め、標準機能をベースに拡張しやすい仕組み構築が近道となる。

SaaS型で導入コスト減SCM投資の壁を破壊する

ザイオネックスが提供するSCM「PlanNEL」は、中堅・中小企業であっても導入しやすく、SaaS型で低コストかつ迅速に導入することが可能だ。段階的に必要なモジュールだけを導入可能。専任のコンサルタントによる導入・立ち上げ支援を受けられるのも特徴となっている。PlanNELは、需要(デマンド)と供給(サプライ)両面の機能を備え、需要予測・販売計画・在庫戦略計画・補充計画の4つのモジュールが提供されている。また、DWHやデータマートとデータ連携することも可能だ。

最後に前原氏は、「SCMへの投資の壁を取り払い、より多くの企業にSCMを提供することで、日本の生産性の向上やSDGsへの貢献を果たしていきたい」と話し、講演を終えた

クラウドサービスで提供され、需要予測・販売計画・在庫戦略計画・補充計画を実行できるザイオネックスの「PlanNEL」

ザイオネックス
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本記事は、製造業DXサミット2022WEBレポートからの転載記事です。

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