PLM事例

東レ先端素材

PLM

製販を繋いだ分析によって、販売予測精度の向上、在庫の削減を実現

概要

世界的なハイテク素材企業である東レグループの子会社、東レ先端素材は、産業の基盤となる基礎素材から、高付加価値先端素材まで様々な産業用素材を生産する化学素材の専門企業です。フィルム、IT素材、不織布、糸、樹脂などを中核事業とし、生活素材と炭素繊維、水処理、新再生エネルギー分野に至るまで環境にやさしい素材で事業領域を広げています。東レ先端素材は、先端技術の開発に継続的に投資し、海外事業や次世代の新事業に積極的に進出して化学素材産業の世界的リーダーへと成長しています。

導入背景及び目標

東レ先端素材は”Future of Materials”というスローガンの下、設定した売上目標を達成するための詳細な戦略の策定と実行を推進していました。このためSCM領域では “販売と生産の間で連動システムを構築し、最適な倍増(生産)計画の運営とタイムリーな生産を介して、在庫削減、販売と生産のための可視化、生産ロスを最小限に抑える効果を得ようとしました。2回に渡って行われたAPSシステム構築プロジェクトは、第一次では、フィルム、不織布、IT素材、糸など、全社レベルの需要とサプライチェーン計画、生産スケジューリング、計画対実績のKPI、APS基準の確立などを実現しました。第二次ではフィルム事業部を対象に、APSシステムの高度化を図り、システムのUI、速度改善により柔軟性、利便性、拡張性を向上させ、顧客対応力の強化を推進しています。

構築の効果

東レ先端素材はAPSシステムの構築と運用を通じて、毎月の販売計画と生産ライン別能力の分析に基づいて、販売予測を向上させることができました。また販売計画と生産計画比の実行率、在庫回転率KPIの管理、ランダム生成の履歴管理や制御によって在庫を削減し、生産のための可視性を確保することができるようになりました。またユーザーフレンドリーなUI(User Interface)で利便性と業務対応速度を大幅に向上させ、顧客登録情報の共有を営業と製造部門が行うことで、急な注文への対応力を向上させました。