SCM事例

ユハン・キンバリー

SCM

脱Excelで部署間連携、計画精度を劇的改善

顧客のビジネス環境

Yuhan-Kimberlyは、グローバル生活用品の企業である米国Kimberly Clark社と韓国のユーハン洋行社が合弁で1970年に設立した企業で、家庭の衛生用品と浴場・ボディケアビジネスをしています。ベビーおむつブランドのハギス(Huggies)、トイレットペーパーのクリネックス(Kleenex)など世界的に認められた製品群を提供しています。

導入背景及び目標

Yuhan-Kimberlyの既存の需要予測・販売計画業務は、Excelを活用した手作業で行われていたため、様々な運用上の非効率が発生していました。標準化されないまま需要予測が行なわれ、手作業による販売計画が策定されていました。また実現性に乏しい生産計画が策定されることにより、計画部門では必要な情報を再構成するのに多くの時間がかかり、関連部署間のコミュニケーションの難しさに直面していました。これらの問題を改善しようとYuhan-Kimberlyは、次のように主なSCM領域ごとの改善目標を導出しました。マーケティングでは、SKU(Stock Keeping Unit)national level dataの月間予測を行い、営業部門では、選別された商品の週間予測と金額を入力後、数量切り替えと分配との統合作業を改善しようとしました。 SCM部門は、価格と数量に予測および計画情報を分析し、体系的なS&OP会議システムが有効になるようしました。経営陣のためには、予測(forecasting)の品質を向上させ、SCM領域別の様々な検索ができるように監視システムを構成することにしました。

構築の効果

システムの観点から見ると、まず、需要予測領域では、システムの持っている指数平滑法(Exponential Smoothing)、移動平均法(Moving Average)などの様々な需要予測モデルを適用して、最適な数値を提示することにより、迅速に使用可能な需要予測値を得ることができるようになりました。また、最近の販売状況の値をリアルタイムで営業部門に提供することで、需要予測の精度向上に効果を得ました。aggregation(集約)とDisaggregation(分解)機能を活用することにより、上位と下位レベルのユニットが相互に連携するように予測の品質が向上しました。構築されたシステム内での販売計画の領域では、月間販売計画と週間販売計画を一つのシステムで管理できるようになり、両方の計画間で相互連携して計画の精度を改善しました。また、計画対実績の比較を監視することができ、計画策定に必要な様々なデータを同時に参照できるようにしました。